「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」

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※これから観るつもりの人は後で読むことをオススメします。


今年公開された同じくマーベルの「キャプテンアメリカ・ウィンター・ソルジャー」の方が映画としての完成度は断然上。だけど、ポップカルチャーを愛する人間として、この作品は好きにならずにいられない。コメディータッチのSF映画なのに何度もグッときて最後は泣きそうになった。


何らかの喪失を抱えた”負け犬”な連中が成り行きで「銀河滅亡の危機を阻止する」という大きな物語を引き受けて団結。仲間と共に戦いながら、自分たちの尊厳を取り戻していくというストーリー。
正直、傷付いたり、満たされない”個”が”公”的で大きな物語(しかも戦争)に参加することによって再生していく展開はモヤっとする部分もある。
端的に言えば”イスラム国”という現在進行形の物語と何がどう違うのか?という問題が突き付けられてしまう訳で。それにしても9.11以降の現実はずっとシビアだ。


僕が「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を好きにならずにいられないのは、そうした”危うさ”を回避する為に”ポップカルチャー”が大きな役割を果たしているから。
個が公的な大義だけで全て埋め尽くされてしまうのはやはり危うい。だから、他に不可侵な拠り所があった方が良い。んで、それがポップカルチャーでも良いんだというメッセージがこの映画にはある。そりゃ泣く。全力で泣く。
作品全編を彩る70年代のヒット曲が主人公ピーターの亡き母が残したミックステープとして何よりも大切な存在として描かれている。
そして、物語の終盤でピーターがポップソングの力を借りてラスボスと戦うシーンが出てくる。もう思い出しただけで涙腺が…。


でも、(ここ大事だと思うんだけど)ポップカルチャーさえあれば何でも解決してくれたり、現実逃避的にやり過ごせるという描き方も本作はしていない。
ポップカルチャーに何度も助けられながら、それでも「戦わなきゃいけない時があるんだよ!」っていうのが主題だと思う。


そう、やっぱ人生って「その時が来たら」戦うしかないし、最後はエヴァやイェーガーに乗らなきゃいけない。
でも、戦う前のダメさや弱さをポップカルチャーと一緒に肯定してくれるこの映画はとても優しくて、そして愛おしい。



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そんな映画なので、既にいろいろと話題になってるように楽曲の使い方も最高だった!


<おまけ>
ちょっとマジメに書きすぎたけど、冒頭で書いたようようにこの映画はあくまでコメディ作品。
なんだけど、劇場ではあまりウケてなかった…。オフビートな笑いだったのと、しつこいくらい天丼が出てくるのが恐らく途中で飽きられた模様。
つーか、アメリカ人もこんなベタな天丼やるんだと思って調べてみたら、松本人志がとっくに見抜いてたって話を発見。
僕は「電波少年」もダウンタウンも全く通ってないので知らなかった…。



映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』予告編 - YouTube


Guardians of the Galaxy

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